行動を起こす勇気を！「とりあえずやってみる」が人生を変える

「あれもやりたい、これもやりたい…」

何かを始めようとすると、ついつい色々なことを考えてしまい、結局何もできなくなってしまう…そんな経験はありませんか？

今回は、「優柔不断」という悩みを克服し、行動力を高めるためのヒントをお届けします。特に、慎重になりすぎてなかなか一歩を踏み出せない日本人の方に、ぜひ読んでいただきたい内容です。

昔の物語に、こんな話があります。

あるロバが、左右に同じくらいの量の干し草が置かれた場所にいました。どちらの干し草から食べようか迷っているうちに、結局どちらも食べずに、お腹を空かせて死んでしまったのです。

この話は、「迷っている間にチャンスを逃してしまう」という教訓を教えてくれます。

私たちも、日常生活で同じような経験をしていませんか？

「今日は顧客訪問に行くべきか、それとも企画書を作るべきか…」
「雨だから、企画書を作ろう。でも、締め切りはまだ先だから、顧客訪問の方が優先かな…」

このように、あれこれ考えているうちに、結局何も終わらせられず、時間だけが過ぎていってしまう。優柔不断は、時間とエネルギーの無駄遣いなのです。

日本の近代化に大きく貢献した実業家、渋沢栄一も、幼い頃に大切な教訓を学んだと言われています。

ある時、若い栄一は庭で遊んでいる最中に、巣から落ちてきた小鳥を見つけました。小鳥を家に連れて帰って育てようと思ったものの、母親が動物を飼うことを嫌がっていることを思い出したのです。

そこで栄一は、母親に小鳥を飼っても良いかお願いしようと決心しました。しかし、母親に許可をもらう前に、猫が小鳥を捕まえて食べてしまったのです。

この経験から、栄一は「自分が良いと思うことは、すぐに実行に移すべきだ」ということを学んだと言われています。躊躇している間に、事態は悪化し、取り返しのつかない結果になることもあるのです。

決断を先延ばしにすると、どうなる？

何かを決めようとすると、どうしても色々なことを考えてしまいます。
「こうすれば良いのか？」「違う方が良いのか？」
そんな風に、何度も考え直していると、いつまで経っても決断できません。

決断を先延ばしにすると、以下のような問題が起こります。

古くから「決断は速やかに、遅れれば事態は悪化する」と言われるように、決断を先延ばしにするのは、良い結果には繋がりません。

ある地方銀行が教えてくれる「まずはやってみること」の重要性

ある地方銀行は、かつて経営難に陥っていました。しかし、新しい頭取が就任し、大胆な改革を行ったことで、見事にV字回復を遂げたのです。

頭取は、支店長たちに「1ヶ月以内に、地域の顧客ニーズを徹底的に調査し、新たな金融商品のアイデアを3つ以上提案せよ」という厳しい命令を出しました。

1ヶ月という短い期間で、顧客ニーズの調査と商品開発を同時に行うのは、非常に困難な課題です。支店長たちは、最初は「どうせ無理だ」と諦めそうになりました。

しかし、彼らは「まずはやってみよう」と決意し、顧客へのヒアリング、競合銀行の分析、社内でのブレインストーミングなどを、全力で取り組みました。

その結果、1ヶ月後には、頭取が要求したすべての課題をクリアすることができました。そして、数年以内に、預金残高は大幅に増加し、銀行は地域経済の活性化に貢献する存在へと成長したのです。

この成功の秘訣は、「迷わずに行動すること」でした。もし、彼らが「どうせ無理だ」と諦めていたら、今の成功はなかったでしょう。

では、どうすれば優柔不断を克服し、行動力を高めることができるのでしょうか？

選択肢を減らす: 多くの選択肢があると、迷ってしまう原因になります。まずは、本当に重要な選択肢を絞り込みましょう。例えば、目標を明確にし、その目標達成のために必要な選択肢だけを残すようにします。
完璧主義を手放す: 完璧な決断を求めるのではなく、「まあ、これでいいか」と割り切ることも大切です。完璧主義は、行動を遅らせる大きな原因になります。80%の完成度で良いと割り切り、まずは行動に移すことを優先しましょう。
「とりあえずやってみる」: 迷ったら、まずは小さくても良いので、行動に移してみましょう。行動することで、新たな発見があったり、解決策が見つかったりすることがあります。小さな一歩が、大きな変化に繋がることもあります。